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2010. 12/5(日)~12/19(日) 東京芸術劇場
2011. 1/14(金)~1/16(日) イオン化粧品 シアターBRAVA!
2011. 1/21(金)~1/23(日) グリーンホール相模大野
※チケット発売日などの詳細は、後日発表します。
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イントロダクション

「人は時代を超えて生きられない」
――「ホーム~はじめてテレビがきた日~」は、昭和という時代を日本人がどう生きてきたのかを、世相の推移と家族の在り方を通して見つめた意欲作である。
初演当時、人類が宇宙開発時代に突入した頃でもあり、日常生活の中にふっと見え隠れする宇宙的な視点が、単にホームドラマで終わらせない重要な要素として取り入れられていた。
この作品には、一組の恋人と、一組の家族が登場する。それぞれの物語は、瞬間瞬間交錯しながらも、ある時点までは交わることなく通り過ぎてゆく。まったく関係ないと思える人間同士も、実は見えない何かで結ばれていて、たぐっていけばひとつになるというメッセージは、宇宙にぽっかりと浮かぶ地球そのものが“ホーム”であり、そこに生きるものすべてが家族だと語りかけている。

ストーリー

昭和三十四年秋。デパートの屋上でアドバルーンの見張りをしていた山本哲郎の前に、ひとりの女が現れた。
「ギンギンギラギラ、夕陽が沈む」――夕焼け空を見ながら、空を飛べそうな気がしたとつぶやき、風のように立ち去った女。哲郎と麻生めぐみの出会いだった。
同じ頃、ビルの谷間で坂本いずみと藤井宏が寄り添っていた。世界を変えようと、学生運動にかける宏。そんな彼のために、いずみは進んで手伝いを申し出る。 やがて哲郎とめぐみは結婚。めぐみの母親、豊と同居することになる。新居への引越しの日、妹の幸枝夫婦や仕事仲間の二郎たちが手伝いにやってきた。その日は哲郎の家にはじめてテレビがやってきた日。みんなの顔が輝いている。めぐみの妊娠を知り、哲郎は大喜び。やがて赤ん坊が誕生し、広子と名付けられる。幸福の絶頂……。
しかし、ある日突然めぐみは失踪してしまう。仕事も手に付かず、酒に溺れる哲郎。ある日、泥酔した哲郎は、留置所に保護される。 そこに、逮捕され拘留中の宏がいた。面会に来たいずみに累が及ばないように、わざと愛想づかしを装う宏。いずみには、宏の真意がわからない。深く傷ついたいずみは宏の子どもを中絶。二度と誰も愛さない決意をするのだった。
一方、哲郎は、その後も一向に仕事にいく様子もなく、毎日マージャンに明け暮れていた。「家族なんて、あってねえようなもんよ。しょせん人間、みんな一人よ」
――みんなが引き上げた後、ひとり酒を飲む哲郎。 その時、突然泣き出した広子をなだめているうちに、哲郎の心が少しずつ動いてゆく。
「しょうがねえよ。父親だもんな……」
次の日から哲郎は働きはじめた。広子を育てるために、必死で生きてゆく哲郎。
宇宙開発、東京オリンピック……時代は流れ、流れて……哲郎は廃品回収に転業。時代とともに人もめぐり、いずみは小学校の教師になっていた。
昭和四十六年、広子は小学生。担任のいずみが哲郎の家に家庭訪問でやってきた。二筋の糸が、ここで結びつく。
「めぐみが帰ってきた!」
――うれしそうな豊の叫び。ボケているのか、豊はいずみをめぐみだと思い込んでしまったらしい。 そこへ広子が交通事故にあったという知らせが……。
あわてて病院にかけつける哲郎たち。いずみの協力で輸血用の血液にまにあい、手術は無事成功。
しかし、血液型から、広子が哲郎の子どもではないことがわかる。 「関係ねえよ…血液型なんて。そんなもん、はなから信用しちゃいねえんだから」 広子の寝顔を見つめながら、哲郎は新たに決意を固めるのだった。


受賞暦

1995.2
主演/佐藤伸行、第二回読売演劇大賞優秀男優賞
照明/服部基、第二回読売演劇大賞優秀スタッフ賞