茶谷正純
茶谷正純プロフィール

1972年、リチャード・イングランド・レパートリーカンパニーを経て、世界屈指のダンスカンパニー“アルビン・エイリー・アメリカン・ダンスシアター”に参加。
「Pas de Duke」「The River」「The Moochs」等の代表作にトップダンサーとして出演。その後、アーティスティックディレクターとなり、「アルビン・エイリーの頭脳」と呼ばれる。
王立スウェーデンバレエ団、国立プラハバレエ団等とのコラボレーション公演に携わるなど、その精力的な活動が高い評価を得る。最近では、エイリーカンパニーを起用した -アメリカンエキスプレス-のCM演出で注目を集めた。1999年には音楽座ミュージカルパワーキャンプでダンスコラボレーションを実施。2005年7月の公演では振付を担当する。

茶谷正純レポート

 初日  
最初はぎこちなく固い表情をしていたメンバー。しかし、レッスンが始まると、茶谷さんの穏やかな指導に、メンバーの表情も和んでいく。そして、スタジオ全体を使った動きに入ると、、茶谷さんのユニークな振付に、自然と笑いも起きた。初日から、レッスンはヒートアップしていった。

 4日目・最終日 
世界でたった一人の、「Only one」のアクターに…。
三日ぶりに来るスタジオはレッスンの真っ只中。初日と比べて、メンバーの表情があまりにも違うのに、驚かされた。確かに初日も途中からは、ダンスの熱があがり、メンバーも楽しく踊っているのが分かった。しかし、この日は、みんないきいきし、スタジオに入っただけで、こっちまでうれしくなるほどの空気だったのだ。それどころか、カメラマンも含めて、スタジオにいるみんなの表情には自然と笑みが浮かんでいた。そして、この空間を作り出しているのは、間違いなく茶谷さんだった。
  全員で踊る壮観なダンス。迫力と熱気は、心にジンとくる感動を生み出す。また、思わず、こちらまで一緒にリズムをとってしまう楽しさがあった。
  レッスンも最後に近づき、グループごとのダンスへ。初日とは見違えた動き。そして、ダンスを踊る喜びに満ち溢れているメンバーの表情。それを茶谷さんもうれしそうに、時に頷きながら眺めている。
  「ダンスって、こんなにおもしろいんだ!」メンバー一人ひとりの表情がそう語っていた。そこには言葉なんて必要なかった。最後の締めは、メンバー全員によるレッスン最後の自由ダンス。そこにはオーディションの時とは別の、ひとまわり大きくなったメンバー達がいるように思えた。
「一人の存在が、ここまで変えてしまう。茶谷さんは本当に素晴らしい!いつか自分も茶谷さんのように、人にパワーを与えるようになりたい!」目を輝かせて、メンバーの一人が語ってくれた。
  また、終わったあと泣いているメンバーの姿があった。落ち着いてから、レッスンの感想を聞いてみると、
「体はへとへとだったけど、気持ちよかった。本当に心と体でダンスを楽しみました」
  彼女は、ダンスの経験が浅く、みんなの足を引っ張っていると気にしていた。しかし、レッスンでは堂々としていて、魅力的だった。彼女は心から、皆と一緒にダンスを楽しんだののだ。「自分は悪いところなんてない。絶対にポジティブに、自分は最高なのだと考えてほしい。ダンスは、クッキーの型に押し込められたように踊るのではない。自分で一生懸命がんばって、自分の手作りの、世界にたった一人しかいないスペシャルなアクターになってほしい」
  レッスン全編を通しての茶谷さんのメッセージ。それが、彼女に勇気を与えたのだと感じた。彼女は最後にこう付け加えた。
「レッスンが終わってさびしいけれど、また、茶谷さんと会うためにがんばっていこうと思いました」
  彼女はこのレッスンで、かけがえのない宝物をひとつ手に入れた。Rカンパニーの鼓動はすでに始まっている。

茶谷さんのレッスン後、メンバーに語った言葉
  「レッスンを通じ、みんなで食べたり、助け合ったり、感情を一緒に上げたり、いろんなことをみんなで考えて、サクセスしよう。自分が持っているもの、全部なんでもあげるのが、舞台人として大事。舞台に上がったら、(今日は舞台にいるが)明日は演技が出来ない、明日は何もできない、明日は踊れない、そういう姿勢が成功になる。僕の勉強不足は、4日間で、一人ひとりの名前が覚えられなかったこと。今度、こういうチャンスがあったら、みんなの名前を一人ひとり覚えるのが課題です。でも、楽しかった。生まれてもらったものではなく、自分で一生懸命がんばったものをいれていくと、クッキーの型ではなくて、手作りの、世界にたった一人しかいないスペシャルなアクターになれる。自分は絶対にポジディブに、自分は最高だと考えてほしい。」